幸運の白龍 No.0155 19.06.01

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こんにちは、キタです。

文藝春秋に『令和とは「うるわしき大和」のことです』と題された文が掲載されていたので、それを読みながら飲もうと奈々子さんにビールを頼みました。そのとき一緒に何かいいつまみもと頼むと「角煮あえやっこはいかがですか?」という。

しばらくしてよく冷えた生ジョッキと角煮あえやっこが来ました。
写真はこちら。
https://www.tomato-tanmen.com/whitedragon/19-06-01/#Anchor-73000

読もうとしていた文章は国文学者の中西進さんの書いたものです。「令和」という元号を考えた人と言われている人です。面白く読みながらいただきました。

中西さんはとてもユーモアのある方。こんなことを書いています。

——

天の命令を受けるのは天子です。日本の天子は天皇で、天を祀ります。その天子が、自分では手の回らない仕事の役の代りを頼んだのが役人で、役人が組織したものが内閣です。天子が天を祀るときにひらめいたものを元号に落とし込むわけですから、考案者が名乗り出ることはありえないのです。

考案者とされている中西という人は、一般国民ですから、役割があるとしたら税金を納めるくらい。そんな国民が天皇の命を受けるというロールを受け持つはずがない。天皇の命を受けたのに、考案者と名乗って表に出る人間がいてはおかしい。中西という人は、そうおかしい人ではありません。(笑)

そういう、おかしいことは言わない方がいいのに、元号の決定について経緯が新聞等につまびらかに載っていてわが目を疑います。新元号の制定に関わった役人が話してしまうのでしょう。私の理想からはだんだん遠のいているというのが正直な感想です。

文藝春秋2019年6月号 『令和とは「うるわしき大和」のことです』から p.134-135

——

こんなことを書きながら実際にはこの中西さん、歌会始に天皇から特別に呼ばれて和歌を詠んだりしたことがあるのです。きっと元号についても詳しいのでしょう。元号の最初は中国、前漢の「建元」でした。B.C.115の頃です。つまり「元号を建てる」という意味の元号が第一号だったのです。ちなみに日本の元号第一号は、きっとあなたもご存じでしょう。大化の改新の「大化」です。

角煮あえやっこは上に載った具が多いので豆腐がたわんでいます。豆腐を箸で崩して具材を載せて口に運びます。角煮、ネギ、キュウリ、ザーサイが、豆板醤とラー油でできたタレでまとめられています。はじめのうちは区別できたネギ、キュウリ、角煮、豆腐の味が口のなかで渾然一体となっていきます。

ビールをゴクッ。

なぜこんなにおいしいと、一度目をつぶり、カッと見開いてしまいました。文藝春秋は脇に置いてしばらく食べることに集中しました。読みながら食べるのはもったいないと思わせる味です。味覚だけを堪能しました。あっという間にビールと角煮あえやっこがなくなりました。

さて、次は何を頼もうかと考えました。最近は暑い日が続くので、そろそろ冷やしトマト麺が食べたいなと思ったら、奈々子さんが来ました。

「冷やしトマト麺ありますか?」

「最近始めました。では冷やしトマト麺ひとつ。お飲み物は?」

「紹興酒にしようかな」

「ボトル入りだと冷やしてあるのをご用意できます」

「いつものロックとは違うの?」

「氷も用意できますが、もとから冷たいので薄くならないですよ」

一人でボトル一本はどうかなと思ったけど、酔ったら酔ったでええわと思い、「冷やしボトルカメ出し紹興酒」を頼みました。

今年の冷やしトマト麺。
https://www.tomato-tanmen.com/whitedragon/19-06-01/#Anchor-73500

このさっぱりしているのにしっかりと味を感じる冷やしトマト麺。このおいしさは食べない限り理解不能でしょう。サイコロ大のトマトとネギとキュウリとパクチーと豚のスープと、ちょっとだけラー油が混ざると、なんでこんなに美味しいのでしょう。

「天子が天を祀るときにひらめいたものを元号に落とし込む」はずなのに、なぜか中西と言う人が元号を作ったことになっているという謎も、理屈の上では理解不能ですが、人間は必要があれば常識や理屈を超えていくものです。

さっぱりしているのにしっかりと味のある理屈を越えた冷やしトマト麺を、今年も堪能できる幸せをわたくしは「冷やし紹興酒」とともに噛み締めました。

キタでした。
大層酔っぱらってももう令和。ではまた、さるまた、No matter ヒック。

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とうもろこしと豚挽き肉のレタス包みを今年も始めました。
写真などはこちら。
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大は1380円、小は880円です。

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その他は通常時間で営業いたしますのでよろしくお願いいたします。

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次号は2019年7月2日(火)に配信予定です。
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● 君子の交わりは
こんにちは、キタです。

カメ出し紹興酒が飲みたかったので頼み、「味覚の冒険」のために何かいいものはないかと奈々子さんに聞くと、「ミミガーをアレンジした新しい料理があります」というのです。
すぐに頼みました。
「味覚の冒険」とは、食べたことのないものを食べること。
わたくしにとって心ときめくことなのです。

豚の耳を使った料理を沖縄でミミガーと呼びます。
ゆるやかな風に乗って、三線(さんしん)の音が聞こえてきそうです。
もう20年ほど前、沖縄の本島から離島をぐるっとまわりました。
青くて透明な海が印象に残っています。
会社で沖縄料理の企画がありましてね、そのリサーチのための出張です。
風でうねる畑のサトウキビをかじったり、琉球ガラスのビンに入ったちょっと甘い独特な醤油の味を確かめたりしました。
もちろんミミガーもその時に。
今回白龍トマト館で出してもらったのは「ミミガーと香味野菜のラー油和え」。
沖縄でラー油と来れば、辺銀食堂の石垣島ラー油を思い出します。
ご飯の上に載せて食べると、甘くて辛くて病みつきになるんです。
あれで太ったと言う人が何人かいました。
一時期、白龍トマト館でも何種類かのラー油が用意されていたことがありましたね。
それぞれに特徴があって美味しいものでした。
だけどそのサービス、ご飯ばかり食べることになるので、お店としてはどうなのかな?と思っていました。
でも、それが白龍トマト館なのです。
「ミミガーと香味野菜のラー油和え」に使っているラー油は、白龍トマト館特製のものです。
豚の耳の細切りが入り、それにセロリ、ニンジン、フルーツニンジン、ダイコンを細切りにして、お酢、醤油、花椒(ホァジャオ)、そして特製ラー油で味を調えています。
写真はこちらです。
https://www.tomato-tanmen.com/whitedragon/19-3-01/#Anchor-71000
野菜のシャクシャクとした歯ごたえと、ミミガーのコリコリ感が混ざってとても美味です。
でも正確に言うと、コリコリというよりはフォリフォリという感じでしょうか。
ミミガーが薄切りで、コリコリというほどの固さではなく、食べやすくて親しみやすい奈々子さんのような柔らかさを感じます。
この味がまだ残っているところに、カメ出し紹興酒のロックを口に含むと、幸せ感倍増です。
グラスを手に持ったまま、「ミミガーと香味野菜のラー油和え」を見下ろすと、頭の中で「君といつまでも」が鳴りだし、「幸せだなぁ」って加山雄三状態になってしまいます。

ところで、荘子に「君子の交わりは淡きこと水のごとし」という言葉が登場します。
年に一度やってくる季節メニュー、定番のものには、この言葉を思い出させてくれるものがあります。
「そら豆と豆腐、海老のスープ煮炒め」がそれです。
ミミガーの次に頼みました。
https://www.tomato-tanmen.com/whitedragon/19-3-01/#Anchor-71500
今年も年に一度、久しぶりに会う友人のように味わいました。
そら豆独特の味と香り、それに海老がよく合い、そこに豆腐が加わると、普段豆腐の味ってあまり感じることはないのですが、なぜかグググッと引き立ってくるんですね。
不思議です。
36年も前に連載が開始された漫画『美味しんぼ』。
わたくしの記憶が確かなら、その第一回が水と豆腐の話でした。
主人公の山岡士郎と栗田ゆう子が、出された水や豆腐の味の違いを言い当てていくのです。
ほかの人には全然わからない。
そのくらい豆腐の味は繊細なもの。
なのに「そら豆と豆腐、海老のスープ煮炒め」では、その繊細な味を感じることができるのです。
こういうのを組み合わせの妙というのでしょう。
このこともわたくしに「君子の交わりは・・・」を連想させるのです。
こういう料理を味わうと、加山雄三状態が再び。

キタでした。
グラスのロックがカラリと鳴って、またいつか。

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● 3月の営業予定
月曜の定休の他、19日(火)に臨時休業をいただきます。
21日(木)は「春分の日」のため、ランチタイムの定食メニューがございません。
ご承知おき下さい。

次号は2019年4月2日(火)に配信予定です。
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● 味覚の冒険
● 12月の季節メニュー
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● 12月とお正月の営業予定

● 味覚の冒険
こんにちは、キタです。
白龍トマト館の料理で感動するのは「食べたことのない料理がある」ということです。それを食べることをわたくしは「味覚の冒険」と呼んでいます。

人間、歳を取ってくると、つい保守的になってしまいます。いつも食べる好きなものばかりを注文するようになる。わたくしはそこに老いを感じてしまうのです。歳を取ってもささやかな冒険をしたいと思うのです。

白龍トマト館で初めてした冒険は確か「セロリレバーきくらげ炒め」でした。セロリとレバーときくらげが炒められていてそれで美味しいのか? 食べる前には予想がつきませんでした。ところが、食べると至高の味です。なんだこれはと驚いたものです。当時そもそもトマトタンメンというものも「なにそれ?」という状態でした。以来白龍トマト館ではいろいろな「味覚の冒険」をさせていただきました。いまでも思い出深いのは「マンゴーと牛肉の甘酢炒め」ですね。

初めて食べる味というのは美味しいか否かの判断が難しいものです。「マンゴーと牛肉の甘酢炒め」を初めて食べたとき「これは美味しいのか?」と思いました。マンゴーの甘さと牛肉の香り、それにパプリカの苦みが絡まり、うまいのかまずいのかわからなかった。「うまいといえばうまいかもしれないけど、まずいかもしれない、えーいどっちだ?」という状態。困惑して帰り、二、三日してから「また食べたいかも」と思うようになり、翌週にもう一度食べたらうまかった。味覚って不思議なものですね。とてもいい「味覚の冒険」をさせていただきました。

つい先日も新たな「味覚の冒険」に旅立つことができました。それは「カブと柿と小松菜の胡麻ソース炒め」です。写真はこちらです。
https://www.tomato-tanmen.com/whitedragon/18-12-01/

粋な小料理屋などに行くとこの季節「柿とカブのなます」が出てきたりします。カブと柿の歯ごたえが似ていて、味に陰陽があって美味しいものですが、この組み合わせが中華で出て来るとは思いませんでした。カブと柿と小松菜にしめじも絡み、そこにかかる胡麻ソースがうまく四者をまとめています。まったく初めての味覚なのでどう表現したらいいのかわかりません。モグモグしながら何を思い出すかを感じてみました。すると、中国は桂林の、水墨画のような景色を思い出しました。

もう30年以上前に仕事で桂林に行きました。そこに流れている漓江という川を船でくだりながら食事をしました。そのときに出てきた小海老の入った青菜の炒め物を思い出したのです。「カブと柿と小松菜の胡麻ソース炒め」にも微かに魚介類を感じます。シノさんに「海老のような香りは何ですか?」と聞くと「ナンプラーがちょっと入ってます」とのことでした。

「味覚の冒険」は古い思い出を連れてくることがあります。桂林で出会った人たちは今頃どうしているのでしょう。

● 12月の季節メニュー
・殻付きホタテの長ネギしょうがスープ煮 800円前後
ぜひホタテはじっくりと噛んで、味わってお楽しみ下さい。
仕入れたホタテの大きさによって価格に多少の変動がございます。
いいホタテが仕入れられない場合もございます。その際にはご提供できないこともあることをご了承ください。

● メルマガ会員様へ12月のサービス
メルマガ会員様への今月のサービスは、1グループに2つ、ミニ杏仁豆腐を提供させていただきます。
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● 12月とお正月の営業予定
12月は24日(月)が23日天皇誕生日の振り替え休日です。
なので、24日(月)は営業し、翌25日(火)にお休みをいただきます。
忘年会シーズンに入るため、団体様とご同席になることや、店内が貸し切りの日も出てきます。
現在決まっている二階の貸し切り日は以下の通りです。一階は通常通り営業いたしますが、席数が限られるのでご迷惑をおかけいたします。
12月14日(金)夜
12月18日(火)夜
12月21日(金)夜
営業予定が一目でわかるカレンダーはこちらにございます。
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新たな予約が入ったり、当日の変更などもございますので、ご来店の際はお電話でお問い合わせください。
03(5988)7330

来年2019年1月は3日(木)から営業いたします。
3日(木)のランチは定食がございません。夜は20時までの短縮営業とさせていただきます。
4日(金)から通常通りに営業をする予定ですが、仕入れの状態によっては定食が5日(土)からのご提供となるかもしれません。ご承知おきのほど、よろしくお願いいたします。4日(金)に定食をご希望の方はお手間をおかけして恐縮ではございますが、1月3日(木)以降にお電話でご確認ください。

次号は2019年1月2日(水)に配信予定です。
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